盛大なお祭り「パスハ(イースター)」
最近、日本でも賑わいを見せだした「イースター(復活祭)」。
イエス・キリストが復活した日を祝うお祭りですが、ギリシャではこのイースターを盛大にお祝いします。
ギリシャではイースターは「パスハ」と呼ばれ、春分後の最初の満月の後に来る日曜日に祝われます。
そして、40日も前からイースターに向けた準備が行われます。
■40日間の節食期間
イースター前の40日間は、節食期間となります。
ギリシャ正教の信者は、主に動物性の食品を摂らずにイースターに備えます。
ただし、40日間全く動物性食品を口にしないわけではありません。
「今週は肉」「来週は乳製品」など、週替りで食べても良い動物性食品が変わるそうです。
また、血がでない甲殻類や貝類などは食べても良いそう。これならなんとか40日耐えられそうですね。
■イースター前夜のヒオス島「花火戦争」
前夜には教会に集まり、日付が変わるのと共にキリストの復活を喜びます。
そして、聖なる火をキャンドルに分けてもらい家に持ち帰ります。
しかし、ギリシャのヒオス島で有名なのが、イースター前夜に行われる「花火戦争」。
数万本のロケット花火が飛び交う、とても危険なお祭りです。
槍のようなロケット花火が四方八方から飛んでくるため、島民は自分の家を花火から守るために網を張って備えるそうです。
そして、イースター当日は街中がロケット花火のゴミでいっぱいになります。
日本では考えられない、とても変わったお祭りです。
■イースター当日のお祭りの様子
イースター当日はギリシャ全体が大賑わいになります。
また、40日にわたる断食も終了し、マギリッツァと呼ばれるスープやラム肉などを食べます。
日本ではまだまだあまり馴染みのないイースターも、ギリシャでは実に様々な習慣や伝統があります。
節食や花火戦争など日本では考えられませんが、そこにある文化の違いは興味深いものばかりです。