オリーブオイルは本当においしいのか。
オリーブオイルがおいしいか、おいしくないか、あなたはどう思いますか。
この答えは、<人によって違う>が正しいでしょう。同じ人間とはいえ、みな育った環境やこれまで食してきたものも違えば、出会ってきた食べ物も違います。ただ、『おいしい』と答える方の中には、おいしいお召し上がり方、様々な食べ物の組み合わせを多く知っている方が多いのも確かです。
日本人の味覚
日本人は、すぐれた味覚を持つ人種と言われていますから今『おいしくない』と思われている方も、新たなレシピから【オリーブオイルがないと完成しない料理】を見つけることが出来るかもしれません。
下記の調査結果で外国人よりも日本人は<旨味>を感じやすいという調査結果が出ています。
人工知能を用いた味覚分析システム等を提供しているAISSY株式会社では、日本人100名と外国人100名を対象に「味覚力調査」を実施しました。人間は味を感じるときに、下記5つの基本味に分けて味を感じます。
◎甘味
◎塩味
◎酸味
◎苦味
◎旨味
この「味覚力調査」では、日本人と外国人を比較して、この5つの基本味をどの程度感じることができるかを調査しています。
【調査1】日本人100人vs.外国人100人「味覚力調査」
「味覚力調査」では、調査対象者に飲料サンプルを飲んでもらい、それが甘味・塩味・酸味・苦味・旨味・無味の6種類のうちどれかを言い当ててもらうということを6回繰り返します。6回全てで味を言い当てることができれば6点満点となります。
その結果、「旨味」については、外国人100名の正答率が34%であるのに対し、日本人100名の正答率が71%と2倍以上の差があるということが明らかになりました。「旨味」は昆布やカツオ節の旨味成分として日本人が発見し、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを機に国内外で注目を集めていますが、今回の調査からは「日本人の方が旨味を感じる力が強い」ということが分かりました(図1)。
また、「味覚力調査」の全体の傾向を見ても、外国人に比べて日本人の方が「味覚を感じる力が強い」ということが分かりました。結果からは、日本人100人4.9点、外国人100人3.9点と、平均点で1点の差があるということが明らかになっています。つまり、6回のテストのうち、日本人は約5回言い当てられるのに対し、外国人が言い当てられるのは約4回であったということになります(図2)。
【調査2】日本料理と外国料理の味覚分析
「味覚力調査」のほか、今回は代表的な日本料理(10品目)と海外料理(20品目)の味覚分析を行い、それぞれの「旨味の強さ」も比較しています。
各国の代表的なスープ料理を比較したところ、「日本のスープ」である味噌汁・お吸い物は、世界のスープ料理に比べて「旨味が強い」ということが明らかになりました(図3)。
代表的な嗜好飲料である緑茶・紅茶・コーヒーを比較したところ、紅茶・コーヒーに比べて、日本の緑茶の特徴は「旨味の強さ」であることが分かりました(図4)。
今回の味覚分析に用いた品目について「旨味の強さ」の平均値を求めたところ、日本の料理の旨味の強さは3.04、海外の料理は2.34という結果になりました(図5)。
人間が味の違いを認識できる目安は0.2ポイント差ですが、今回の結果では0.7ポイント差となっており、代表的な日本の料理と世界の料理を比較すると、旨味が強いのが日本料理の特徴であるといえます。
<参考>
■AISSY株式会社
http://aissy.co.jp/
■味博士の研究所
http://aissy.co.jp/ajihakase/blog/
和食に合うオリーブオイルレシピ
◎オリーブオイルきんぴら
◎きのこの炊き込みご飯
◎ヘルシーれんこん餅
◎オリーブオイルで釜玉うどん
生まれ持った味覚力で、オリーブオイルの新たな魅力を発見していただければ幸いです。